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2011年11月 7日 (月)

KATOの車両製品化について【26】

はじめに本件はKATOや「ジーイーエム社」の契約、ならびに経営に関して直接指摘するものではなく、あくまで一般的な会社での製造に関する知識を元に作成したものである。
先日、来年2月のKATOの製品化のパンフレットが発表になった。その中でオリエント急行が再販されることが発表された。
オリエント急行は2008年12月にKATOから初めて製品化された製品でその当時からライセンスを管理している「ジーイーエム社」とのライセンスの話がいろいろなところで取り立たされている製品の1つである。
「ジーイーエム社」はオリエント急行のライセンスを管理している会社であるため、当然、オリエント急行を製品化するためには、製品化許諾を取る必要がある。実際にオリエント急行の取説を見ると、JR東日本と「ジーイーエム社」の両社の許諾済みと記載されている。
問題なのはこの許諾とは何を許諾したのかということである。
1つ目は、商品化の許諾、2つ目は国内のみの販売権ここまでは、誰でもわかる事、この製品について、一番問題になっているのは、再生産に関する判断権や生産数の決定権である。
周りの方の話をいろいろ聞いていると通常鉄道模型の場合、どんな製品でも再生産する場合には鉄道会社の許諾が必要と言われている。
しかし、私的には、「それって本当?」と思うわけである。
というのは、当然例外はあると思うけど、たとえば、JR東日本のE5系新幹線を商品化する場合、商品化前にJR東日本に商品化許諾をする。(これは必ずするはず)このときの商品化許諾では、「商品化してもいいですか」「いいですよ」という契約と私は考えている。あわせてその際に車両の図面的なものももらっている可能性はある。
ここで一度OKが出るとKATOで商品化できるわけである。その後については、特別なケースを除いて例えば再生産をする場合などは、許諾の必要はないと考えている。これはJR東日本以外の会社でも同様と思われる。この辺の話で、もし、鉄道会社から再生産に対して注文が付くようであれば、KATOは製品化はしないのではないかと思われる。
なぜかというと、これが許諾が必要という事になると、KATOの経営権を鉄道会社が握ってしまうことになるからである。
(ここはとても重要で経営権が鉄道会社に握られてしまうと、KATOが再生産したくても再生産できなくなってしまう。または、いちいち確認が必要になってしまう。もし、確認する際に相手の鉄道会社から拒否された場合などは、状況によっては、会社が倒産することにもなる。)
鉄道会社(JR各社を含む鉄道会社)とKATOは、親会社子会社の関係はなく、まったく別会社である。
通常、親子関係のある会社の場合は、製品化や再生産時には、親会社へ決済を取る必要があるけど、鉄道会社とKATOは上記のとおり親子関係はないので、特別な場合を除いて再生産時には許可を取る必要はない。
では、特別な場合とはどのような場合なのか、それは、鉄道会社の方で特別なデザインの列車の場合がある。例えば東急のアオガエルなど。
また、それ以外のケースとしては、KATOでも過去にやっているけどOEM出荷というケースもある。例としては
 ・「EF60アメリカントレイン」宮沢のOEM
 ・「E127系SUICAペンギン」JR商事のOEM
などがあげられる。
このケースの場合、あくまでOEMのため、
 ・パッケージに入るKATOのロゴなどは非常に小さいものになる
 ・KATOの型番は当然入らない。
 ・ASSYの販売もない
 ・流通も通常のKATOの流通とは異なる
 ・製造元と販売元という表示が入りその中で、製造元はKATOだけど製造元が他社になる
 ・カタログなどの掲載はしない
など、通常の製品とは異なる事項が多い。

その上で今回のオリエント急行を見てみると、
 ・パッケージは通常のKATOのパッケージを利用している
 ・KATOの型番が入っている
 ・ASSYの販売もある
 ・流通も通常のKATOの流通をそのまま利用している
 ・製造元と販売元という表示はない(また、両社ともKATOになっている)
 ・予告とはいえ2008年のカタログには予告が出ている(写真も載っている)
などKATO製品そのものである。

これらの事から、オリエント急行は他の車両同様に単なる製品と考えるべきである。ゆえに再生産も通常の形で再生産するはずであるという結論になる。(つまり、KATO都合でKATOが販売したい時に販売できるということである)

仮に初回生産前の企画段階で生産数や再生産時期などを取り決める契約を「ジーイーエム社」から求められた場合、KATOは絶対に上記のような形態では製品化しないと思う。なぜなら赤字になるからである。少なくても鉄道模型を製造する場合、金型を製造する必要があり、その金型の製造に数百万かかるといわれている。特にオリエント急行の場合、他の車両と違って特殊な製品であることから他の車両と共通で利用できる部品も少ない。ざっと考えてみると、カプラー、車輪、ランプシェードのレンズ、ライトユニット、集伝板、オハネフ23車両は共通であるが、これ以外は専用品となる。このことから、数百万かけて専用金型を作成しているはずである。(マニ50はオリエント急行として製品化しているけど一般製品がないため専用品としての扱いとしている)

上記のOEM品でも同様だけど、金型からOEM生産させる会社って珍しい。通常OEMの場合は塗装だけ変えるのが一般的である。(それだけ金型が高いということではないだろうか)

ちなみにKATOの再生産は、初回生産後、特別な製品を除いては5年後との再生産となるため、一度生産すると次の生産までは5年間の時間があくのが一般的である。その意味では、今回の再生産はユーザーからの要望が強かったと思われる。
ちなみに特別な製品とはベストセレクションであるけど、それ以外でも例外として、実車の運用が終了する場合、(または、運用終了が推測できる場合)などがある。

それからオリエント急行の今回の再生産に関しての生産数はかなり少なくなると思われる。
その理由は、オリエント急行が日本を走った当時のことを知っているユーザーや、「ジーイーエム社」の事を指摘していたユーザーは初回生産時に必要分を購入済みのはずで、あまり大量に生産すると品物があまる事が想像できるためである。

ちなみに今年の鉄道模型ショウの時にKATOに確認したら、「特別な契約はない」、「単に再生産しないだけ」との事。
それが急遽再生産となったのにはやはりユーザーからの要望が多かったのだろうか。

追伸
来年2月の再生産ということは次回のカタログにはオリエント急行が専用ページで掲載されるということかな?
過去にオリエント急行は発売する年のカタログには後ろの方に掲載された経緯はあったけど詳細が乗ることはなかった。でも、来年のカタログでは、詳細を掲載するんだろうな。
楽しみ!

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